『統合失調症と統合失調症型障害』(2023.6.18)
■とても聞き応えのある事例を提供していただき、愛着についての理解が少し進んだ気がします。愛着?愛憎…高橋先生がちょっとしたところに肝ワードを挟まれるので、今日も油断できませんでした。 |
■「統合失調症になる方は、頭の良い方が多い傾向にあり、今までの自分の人生がうまくいかなくなったことの原因が統合失調症であるということを認めたら人生を失うことになる。それは、自覚され言語化されてはいけないことであり、解決が不能な葛藤を維持することで初めて社会の中で生きてゆくことができる。統合失調症を認めたら人生が終わる。」 「統合失調症の方の自殺は兆候がなく、わからない。外側からは見えにくい。自分の病をふと自覚した瞬間に突然自殺をしてしまうこともある。」というお話を、まさにそのようにして突然亡くなってしまった身近な人も、もしかしたらそういうことだったのかもしれないと思いながら聞かせていただきました。 慢性期の症状を抱えながら地域で暮らす方々の支援にあたる際、その封印している痛みや苦痛をできるだけ想像しながら、ゆっくりと温かみのある空気と適切な距離感を心がけてゆこうと思いました。本日も、大変貴重な内容の講義をありがとうございました。とても勉強になりました。 太陽 |
■統合失調症のクライアントの葛藤は、解決してはいけないとの学びを、とても重く感じました。MR と違い、適応能力の低下(何をやっても上手くいかない)による葛藤を抱えるクライアント。言葉が壊れる、自我が壊れる、とのクライアントの壊れていく過程を事例検討で学び、この葛藤は、重い、怖い、と感じました。現場のクライアントさんから受けていた奇異な印象の理由が理解できた今日の講義でした。そして、統合失調症のクライアントへのカウンセリングは、今の自分を保つ為に必要な事、決して解決してはいけない、との学びを現場で実践していきたいと思いました。今回も貴重な講義を頂き、ありがとうございました。 COCO |
■今までリモートで受講していました。初めて会場に来ていて、会場の方が得られるものが全然大きいと思いました。これからもできるだけ会場で受講したいです。 現在、クレーマーのようなケースに悩まされています。そのケースが統合失調症性型障害だということがわかり、とってもすっきりしました。事例討論会も初めて参加しましたが、とても時間をかけて対応されてまして、是非、自分のケースも応募したいと思いました。 |
■最近はネット上に統合失調症の体験を書いている方もいて、当事者目線の話を読んで、講座を聞いて…統合失調症患者は小手先の妄想などではなく、通常では考え難いほどの支離滅裂な世界に飲み込まれていることがわかりました。 特に模擬事例2では、ネットの当事者体験では描かれていない慢性期症状についての描写がとても生々しく、もぎ取られた自己効力感を何とかしてもう一度取り戻そうとするクライアントの姿が痛々しい程でした。葛藤に向き合うことが禁忌なカウンセリング、そういったケースがあるということを心に刻みます。 事例検討会では絡みに絡んだ人間関係から、あまりにも見事に愛着(愛憎)の糸を紡ぎ出していく高橋先生にもはやひれ伏すような気持ちでした。コンステレーションも大切、けれど「涙ぐむほど世話をしたくない=本当は世話をしたい」とはなかなか読めません。私も野口先生と同じようにBさんの行動にMR臭を感じていたので見立てがつきませんでした。私に見えなくて高橋先生にはよく見えている「愛着の糸」、図々しい目標ですがこれが同じように見えるようになる日を目指して前進あるのみです。 今回も密度の高い学びをありがとうございました。 ボビンちゃん |
■貴重な事例の紹介をありがとうございました。逐語録から、非常に緊迫した状況が伝わってきました。見立てを誤って対応すると大変なことになることを痛感しました。また、家族に関してもアンテナを立てておくことの大切さも学びました。ありがとうございました。(M) |
■今回新たな言葉「高EE」や統合失調症型障害、というのを知り、現場で見えにくかった家族の見立てがとてもわかりやすくなった思いです。(ナビ) |
■統合失調症の理解を深めることができたのとともに、怖さも学びました。見立てと関わり方に慎重にならなければいけないと感じました。 |
■事例を含め、統合失調症関連の理解がとても深まって、良い内容だったと思います。 |
■多因子疾患の精神障害であるということから、家族のコンステレーションにも関係してくる視点が持てたことはとても有意義でした。 統合失調症の病気の経過の解説はとても分かりやすく、どの時点でどのような症状がでてくるのか、それに対してどのような治療等が有効になるのかプロセスを追うことで理解が進みました。 事例では、統合失調症、統合失調症型障害と、軽度MR、ASD、被虐者異邦人との鑑別ポイントも解説していただき、ほかのタイプの理解も深まりました。 毎回有意義な講座をありがとうございます。(幸福の木) |
■統合失調症の発症~陽性症状期の、患者本人の恐怖感や緊張が、事例1を通じて伝わりました。地域でケースワークをしていると、未治療や治療が中断した統合失調症疑いの方に接することがあります。おおむね中~高年期で、陽性症状のような状態ではないものの、妄想にとらわれていて病識のない方の対応に苦慮しますが、今日のセミナーを通じて本人の苦しみを少し理解することができました。と同時に支援チームに医療機関が入っていない場合のリスクや限界を感じました。 |
■統合失調症の遺伝形式、高EE家族の影響、統合失調症型障害の状態像、統合失調症当事者の方の状態像、患者さんの家庭全体の状態像が、講義と事例を通じ深まりました。ありがとうございました。(s) |
■統合失調症当事者の方のカウンセリングは、葛藤を扱わないことがりかいできました。本人が病気によって失ったものが決してもとに戻ることはないという事実と直面する恐怖や悲しみはどんなに大きなものだろうと思うと、私自身には統合失調症の方のカウンセリングをするには経験が足りないと感じました。奥深いカウンセリングの世界ですが、少しずつ経験を積んでいきたいと思います。ありがとうございました。 質問お答えセミナーを楽しみにしています。(nekoneko) |
■歴史に名を残すような心理学者の経歴を読んでいると,時折「若い頃に統合失調症を発症したが予後が良好であったため,その後研究を続け○○研究において功績を残した」などの記述を目にすることがありましたが,真の統合失調症ではそのようなことは起こり得ないのだということが確認できました。 統合失調症慢性期のクライエントにカウンセリングをすることの難しさ,解決してはいけない葛藤を聞き続ける必要を改めて学び,その苦しさを想像すると,上級者にしかできない仕事であると言われる理由がよくわかりました。 第五版でまた新たな知見を得られることが大変楽しみです。(KM) |