アンケートコメント集-2022上級コース第4回

「自閉症スペクトラム障害」(2022.8.21)

他者の感情に関心が無いASDの母親とその子供の間に、愛着が形成されるということにとても驚きました。ASDや成人学童期の母親に育てられた子供について学べる特別講座が、とても楽しみです。  
本日も講義、事例検討会共に大変勉強になりました。ASDについては被虐との識別が難しく今後の業務でも見立てのポイントになるとわかりました。事例検討会では両者ついて考えるべき具体的な項目が盛り込まれていて大変有意義でした。
事例検討会の事例を振り返って、一つ疑問がわきました。特定妊婦とされた方はなぜ朝起きられなかったり、食事を作ることができないのでしょう。意思もあり知的には問題ないにもかかわらず。
支援を含め様々なことを考えさせられる内容でした。
ありがとうございました。
 
毎回、とても楽しく勉強させていただいております。
「自閉症スペクトラム」は、その方の知的能力によっても、かなりの違いがあることがわかりました。
そして、あらためて「被虐者・異邦人」についての概念や理解の重要性や大切さを痛感する回でもありました。
人の心に触れる仕事をする者として、「被虐者・異邦人」の概念を新しい視点として獲得し、視野を大きく広げてもらうことができたことは、被虐者である自分自身や、そうであろう関わる人たちの姿を思うと、知識を学びながらも、気持ちが軽くなり、救われるような思いになります。本当にありがとうございました。
 
毎回、事例検討会を楽しみにしています。今日の講義でとてもスッキリしました。支援者に側が、ASDはスペクトラムだということで、人の気持ちを理解しない言動をする人にASDっぽいよね、といってしまう傾向があると感じています。なかなか「質的に」違うという理解が浸透していないと感じます。
異邦人の人がASDと見做されたり、ご本人も今日の本のように自分はASDだと思ったりすることがあるということ、とても納得できました。
ASDには一貫性があるので、愛着形成はできるとのこと…その後の子どもに成長の過程では、気持ちの相互交流が難しいと思うので、子どもは疑問を持ったり、傷ついたりするだろう、どう育って行くのか?と思います。
 
本日も楽しい講義をありがとうございました。
見立て8型は相互排他的で重複はないとのこと。現在関わる方の中にはASDに加えPTSDなど、複数診断がついている方もいて、それはあり得るのか疑問が残ります。また、全体に占めるASDの割合が1%程度だとしたら、「いくら福祉の現場でもASDの診断がついている人、多すぎない?」とも思います。
事例内の「味噌汁の味付けは色で見ている/食べるものがワンパターン/感覚鈍麻」など、私自身にも該当したので「私はASD?」と不安になりました。その後で「自分の生きづらさをASDと思うことで生き延びた被虐者」2例の説明を聞き、ASDと被虐の行動の動機の違いを、やっと理解できました。表面の行動だけでなく、行動に至った心を見ていくことの大切さを感じました。「被虐は出会いから別れを前提としている。自分から離れようとする。」という言葉が、強く印象に残りました。「離れることを悲しまれたことがないのが被虐」なのだとも思いました。「被虐にとっての当たり前の生き方の根底に、悲しみがあることを理解できる人がいるんだ」ということを、理解できました。
本日の事例検討会の事例は、本当に難しかったです。「診断がついた状態で担当」「関わる人ごとに見解に相違」「誰の意見で、どこからの情報か」……考えたら混乱するばかり。拾う情報によって、見立てが一変するのですから、これは大変だと思いました。「実際に接して、感じたことが本当」という言葉に、心強さを感じました。
今日のランチョンセミナーの『葛藤を聴く』の内容があまりにも濃すぎて、お弁当以上にお腹いっぱいになりました。自分で自分の葛藤の両側を自覚できたらいいのにな。
 
自閉症スペクトラムの人は、そもそも人に関心がないので、人との関係で思い悩むことはないと思っていましたが、誤りだったと今日の講義で学びました。普通の人の悩みとは違うものの、仲間に入れていない違和感などを感じて悩むのだと。ん?でもセミナーでは脳機能障害プラス群は、本人は困ってなくて、周りが困っている不適応状態と学んだような…。あー、もう一回学び直さないと。  
家族にASDと診断された者がいるため独特の世界観の一端は知っているつもりでしたが、改めて学ぶことで分かったようなつもりになっていた面もあったことに気が付きました。
何度も言って聞かせればそのうち理解するだろうという思いで、ASDに通じない概念を使ってさんざん説明しお互いに感情的になり…の繰り返しで、結果的には10年以上も対立を続けてきました。それがほんの数カ月前でしたが宇宙人のような彼から偶然に初めて困り感を聞き出すことができ、その困り感に沿うような対応していくことでやっと穏やかにやり取りができるようになったということがあります。(その困り感というのは一見とても幼稚でくだらなく思えるようなことでしたが、本人には重要だったようです)
本日の講義の内容を通してみれば、これまでの不可解だった主張や行動の理由も(なるほどな)と納得でき、これまでの長い期間にわたる「まずい対応」の数々を申し訳なかったな、と思ったり個人的には複雑な気持ちになりました。
(もし機会があればASDの行動、言動はビックリするような物が多いけれど、まったく悪意はなくむしろある意味純粋であることを強調しておいてほしいと思います)
 
事例検討では、ASDと被虐の判断の難しさや判断を誤るとCLの人生を丸ごと変えてしまう怖さを感じました。
行動の奥にある心の状態をどう見ていくか(いかに心の状態を理解してあげるか)心を聴くとみえてくると、高橋先生が最後にサラリと話したワードがとても印象に残りましと。
ありがとうございました。
 
ASDについての講義・事例からも、被虐=異邦人についてさらに深く学ぶことが出来ました。また、会場での事例検討で、オンラインでも検討した事例の見立てが変わることに、場のダイナミズムを感じました。
異邦人の逸脱行動を自傷行為と理解することで、これまで『パーソナリティー障害』と誤解されて来た様々な事例が思い起こされました。被虐ママがときに虐待通報されることがあり、実際に虐待に見えることをしていたこともありますが、追い詰められた被虐ママの暴発は、一種の自傷行為ではないかと思いました。高橋先生は、昨日の事例検討の中で、無理心中に至ることがあるとおっしゃいました。自身も含めてさまざまな衝動的な行動が、自傷行為と説明されると腑に落ちました。(理解が間違っているかもしれませんが。)普段の援助業務にも、心の底に自戒を置いて、正しく理解しようとする姿勢で臨みたいと思います。
また、理解を適切なタイミングと方法で伝える技術の必要性を強く感じています。これは、普段ボランティアで受けている電話相談でも効果的なので、身につけたいと思います。
今回もありがとうございました。
 
ASDと異邦人の似て異なる特徴が混乱を招く事を、事例検討を通して学ぶことが出来ました。  
ASDの特性を知ることがMRをより理解することに繋がった。
MRの子供は異邦人になるのに、ASDの子は異邦人にならない。
そこに愛着形成の本質が隠されていると知った。
繋がりがあるかどうかではなく、一貫性のある親に育てられたかどうかで子の愛着の有無が決まる。この見立て8型に希望を大いに感じることができた。
 
自閉症スペクトラムの症状をきちんと理解することがとても重要な事だとわかりました。さらに正確な見立てをするのがなかなか難しいという事も事例からわかりました。
事例検討の時に先生がクライアントについて様々な視点から質問されます。時々、どうしてそのような質問をするのかなとか関係あるのかなとか思うのですが実はとても重要な事なのだと後で気がつく事がよくあります。また、クライアントのちょっとした言葉やしぐさなどがポイントになっている事も先生の解説からわかる事があります。今回の事例検討はそういう事を再認識するとても良い機会となりました。ありがとうございます。
 
異邦人との鑑別がとても難しいと思いました。9月のセミナーが楽しみです。
毎回多くの学びがあり、学ぶごとに癒されていきます。私が異邦人なせいもあると思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
 
今回も有意義な講義をありがとうございました。少しずつ理解を深めることができています。中学校での長欠生徒やその家族についての理解を深める一助となっています。生徒達のことを思い浮かべながら拝聴することができました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。次回も楽しみにしています。皆様どうぞお体ご自愛くださいませ。  
いつもありがとうございます。心理をよく見ることを忘れずに、対象者に係わっていきたいと思います。チャットにも質問で出しましたが、ゴミ屋敷にお住まいのかたの「ゴミの内容」を見るお話、とても参考になりました。ありがとうございました。  
ASDは(誤診も含め)実臨床で非常によく出会う病名だと思っています。今回の講義がとても勉強になっただけに、今回のみでASDの解説が終わってしまうのが非常に惜しく感じました。事例検討で一つ一つの行動を解説されることで初めて分かる解釈がとても多かったので、年に1回ASDの回だけでなく、ASDの事例検討をより多くの数拝見できたらすごくいいなと思いました。  
ASDは、現状をあまり知らず、私にとっては、テキストの中だけの知識だったので、とてもお勉強になりました。質疑応答のお時間もとてもお勉強になる内容で、肌感覚で理解できる感じでした。  
事例がとても分かりやすかったです。また、ASDを理解してかかわり方を変えることで、関係性が変わっていくことについても、事例を通して理解が深まったように思います。ありがとうございました。  
事例検討がとても分かりやすかったです。理解していく中で、自分のケースなども思い出し、表出した行動よりもっと心理面についての理解が必要だと感じました。心理を理解する本人からの言葉やエピソードを引き出す支援者側の力も必要だと思いました。  
ASDの診断について、乳幼児健診から早期発見が大切といわれていますが、健常者と区別がつきにくいケースで学校など集団の適応も良い子供の場合は診断が必要なのでしょうか。
周囲の理解や協力もあって小学校ではなんとか生活できていても、中学校以降はその環境も厳しくなり、将来、社会適応できるのかどうかという不安を感じるケースについては、やはり診断やご本人自身が知ることが大事なのではと思うことがあります。
 
ASDの母親が、一見子どもをかわいがっているように見える行動により、愛着があるように誤診されるケースについては、とても興味深く、自分の視野を広げてくれる内容でした。
子どもへの母性から来る出産準備や育児ではなく、マニュアルをきちんと遂行することへの自分の喜び、興味関心から来るとは驚きでした。
子への共感がベースとなっている行動なのか、そうではないのか、しっかり傾聴して、見立てていくことの大事さを学びました。
ありがとうございました。
 
事例の解説も多かったので、理解しやすかった。普段よりも講義時間が少なかったことも、追い立てられる感じがせず取り組みやすかった。
野口先生のASDと誤診された自分史については興味深かったです。ドナウイリアムスの本は、私もだいぶ前に読んでいましたが、当時は「自閉症のベースがあったことで、虐待がひどくなり乖離する状況が生まれ生きずらくなった」と理解していました。「ベースにある自閉症」が問題だったと思っていました。見立て8型を学び始め、異邦人の概念を持つことにより、違っていたことに気づかされました。自閉症本人の書かれている本も多数出版されており、今思えば自閉症ではないかもしれないと思う方も多いような気がします。なぜなら、幼少期の家族の記述は、家族内の暴力や虐待の描写が非常に多いと思われるからです。もう一度読み返してみようかなと思います。
 
母が自分の愛着を読み込んで、ASDの娘が膝に乗ってくるのを「甘えている(愛着がある)」と捉えていた、という事例が印象に残りました。私たち支援者も見落としがちな点だと思いました。クライアントの行動を単純に判断するのではなく、状況を詳しく把握した上で、自分の尺度だけで判断することのないよう気をつけていきたいと思いました。ありがとうございました。  
ASDの内面世界の理解は困難、あるいは、不可能、と理解した方が良いのでしょうか。
今回感じたのは、「分からない」ことが「分かった」という感じです。
世界的に有名で、世界で初めて自閉症者の内面を描いたと言われるドナ・ウィリアムズの著書も明らかに異邦人の世界観であって、自閉症者のそれではない。
では、ASDの内面世界とは??
さらに学んで行きたいと思います。ありがとうございました。
 
いつもありがとうございます。私の場合、理解力が不足している人や、一般的な人と違う、と感じる人は、経度知的能力障害かと思っていましたが、相手の話を良く聞いたり、行動を見ていくと、自閉症スペクトラムの「異質さ」が見えてくるのでは、と本日のセミナーを受講して思いました。自閉症スペクトラムの社会や人に対する理解の「異質さ」を発見するのは、私にとってはまだ難しいですが、事例検討の内容、先生方の解説がとても分かりやすかったです。  
ASDは個人的にはほぼ未知の疾患なので今回、非常に勉強になりました。
ASDの方ご本人、ASDの家族を持つ親(または配偶者)の苦悩が、事例を通してよくわかる内容だったと思います。
また、ASDと誤診された著書の紹介も非常にショッキングでした。
まさか異邦人が世界ではASDという概念に含まれているとは…。異邦人が脳機能障害とされていることに憤りすら覚えます。
早く高橋先生の愛着理論が世界中に広がってスタンダードになって欲しいと祈るばかりです。
次回の「異邦人」の回を首を長くして待ちたいと思います。
 
毎回概念、枠組みをきちんと理解することが、いかに大切かと教えていただいています。どう整理すればいいのか分からないクライエントの訴えにも、少しずつ落ち着いて対応できるようになりました。こんなに興味深く楽しみなセミナーに出会えてありがたいです。
今回はASDの内面のプログラミングのような秩序、事例2の子どもとつながれない母親の悲しみは、私にとって初めての気づきでした。ありがとうございました。
 
今年度はセミナー2巡目になります。ASDについて、より理解を深めることができました。現在支援をしている方で、ASDとADHDを合わせ持っているような方がいました。最後の質問の答えに「重複診断はある。しかし、どちらかが軸になっている。」と言われた高橋先生の言葉で、気がつくことができました。有り難うございました。また、職業を考えると良いというアドバイスから、数学や計算が苦手な方なので軸はADHDかもしれないと推測できました。何かを理解してもらいたい時に、この特性を理解しながら支援方法を考えたいと思います。  
今日も、貴重な講義をありがとうございました。ASDの主要な症状を「暗黙の大前提が狂っている」とお話し頂いた事が印象に残りました。こちらは、心の在りようをベースに話をしていても、チグハグな回答が返ってくると感じる人がいます。知能は高い人なのに、この違和感はなんだろうと思っていたので、今日の学びで、腑に落ちました。また、著書の紹介で、今の自分があるのは、MRのお母さんのお陰だとの思いの著者を知り、そう思える事は崇高な事なのでしょうが、そう思う事で自分の存在を肯定しているようにも感じ、涙が出てきました。私自身も被虐者です。その存在が広く認知され、生きずらさを抱える異邦人の皆さんが誤診なく、回復して行ける世の中になって欲しいです。私に出来る事は・・と、考えずにはいられない今日の講義でした。ありがとうございました。  
   
   
   
   
   

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